※金田事件について

 金田源治郎という男は15年前の2月にこの町へ引っ越してきてスナックを始め、その年の11月10日の午後9時頃自宅で殺されたという。死因は刃物で滅多刺しにされたことによる出血多量、その手口から、かなり深い恨みを持ったものの犯行だと判断したという。源治郎について聞くと、彼はスナックのオーナと言うだけでなく、高利貸しや詐欺も行っていたという。これらの悪事について調査を始めた矢先に殺されてしまったのだという。動機を持った人物が多数いた上に、凶器もまだ見つかっていないと言う。

 また、彼には当時16歳の五郎という一人息子がおり、スナックは不良少年、少女達のたまり場だったらしい。五郎は当時からかなりの遊び人で、スナックで五郎と知り合いになった何人かはそのうち彼のうちにまで遊びに行くようになっていたという。金田の家は丑美津高校に近く、丑美津高校の女生徒がよく帰りがけに立ち寄っていたらしい。

 事件のあった晩、五郎と遊びに行く約束をしていた3人の女の子が金田の家で帰りを待っていたところ、いつまで立っても五郎がこないので、2人は先に帰り、一人だけ家に残っていたという。それが浅川しのぶだという。事件はこの直後に行われたらしい。そして彼女は事件に巻き込まれたのか、行方不明になってしまったという。

 金田の家から10数メートル離れた道路に、浅川と同じAB型の血液が見つかったことから、彼女はもう死んでいると考えられているようだ。


※金田事件の整理

 金田源治郎は、15年前の11月10日の午後9時頃刃物によって殺害された。そしてそのとき…
 源治郎の家には五郎の帰りを待っていた浅川しのぶがいた…
 そこへ犯人がやってきて源治郎を刃物で滅多づきにした…
 物音に気づいた浅川しのぶが駆けつけるとそこには血だらけで倒れている源治郎と犯人がいた…
 浅川しのぶは表へ逃げた。ところが顔を見られた犯人は浅川しのぶを追った、
 そして、彼女は犯人に捕まり連れ去られてしまった…
 そのとき浅川は犯人によってケガをさせられたか、あるいは…


※主人公の推理

 浅川しのぶという少女は金田事件に巻き込まれていたようだ。
 おそらく、しのぶは殺されたのだ、という噂が元となり、『うしろの少女』のことがささやかれ始めたのだろう。
 事件から15年たった今も金田事件の真犯人、そして、しのぶの行方は謎に包まれたままだ。
 有力容疑者と見られた内田という男は自殺してしまった。やはり内田が犯人だったのだろうか?


※主人公の考え

 …? まてよ、洋子は『うしろの少女』を調べているうちに…
 金田事件に気づいたのかもしれない!
 そして、調査を進めていった洋子が金田事件の重要な手がかりを見つけだし…
 その結果、たどり着いた犯人の正体が、内田以外の人間だったとすれば…
 ! 洋子はその犯人によって…?!

 ただし、この推理を裏付けるには…
 洋子が金田事件を知っていたのか、確かめる必要があるわけだ…


























































































































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