第五章

新たなる被害者


 善蔵の電話で綾城家に向かうと、そこには二郎の変わり果てた姿があった。熊田を呼び、話を聞くと、死因は首吊りによる窒息、死亡時間は昨日の0時から1時頃、第一発見者は善蔵だという。二郎の死体の首のあたりを調べると、ロープの締め方がやけに厳重である。気づいたこととして熊田と話すと、彼もおかしく感じているらしい。善蔵を呼ぼうとすると、熊田が帰るついでに彼らを呼んできてくれる。

 善蔵に話を聞くと、二郎は昨晩忘れ物をとりに戻ってきたらしい。あずさを呼び、アリバイを聞くとやたらムキになる。しつこく聞くと、起こって帰ってしまう。善蔵に気づいたことを聞くと、昨晩茜が神田からの電話を二郎に取り次いだという。茜に話を聞こうとすると、屋敷にいるというので、そちらへ向かう。

 屋敷の居間に茜はいる。話を聞くと、二郎が家を出たあと、あずさもすぐ出かけたという。電話をとり、神田事務所に電話し、二郎のことについて聞くと、秘書が自分が話を伺うと言う。茜に二郎について聞くと、免許証をもらえる。

 神田事務所に行くと、秘書の石野レイコが応じる。話では、昨晩二郎らしき人物が来て、奥の部屋で話し込んでいたらしい。免許証を見せると確かに二郎だったという。彼らは灰皿がいっぱいになるまで話しをし、二人で出かけたという。また、神田は時にファイルを真剣に呼んでいたことがあったという。

 明神駅に行くと、また村人が騒いでいる。質問しても騒いでばかりである。免許証を見せても、自殺ではなく、キクが殺したと言って聞かない。主人公もそろそろ死因が出ていると考え、熊田医院へ向かう。

 熊田に死因について聞くと、やはり自殺だという。しかし納得できない主人公が熊田に詰め寄ると熊田は考え込んでしまう。あずさのことを聞くと、彼女ののどの病気はタバコのためで、熊田は禁煙をすすめていたという。熊田は考え込んでしまい、呼んでも反応しない。仕方ないので、綾城家に戻ることにする。

 善蔵にあずさのことを聞くと、あずさは出ていったきり帰ってこないという。茜を呼ぼうとすると実家に帰っているという。善蔵ももう休みたいというので、事務所へ戻る。

 事務所であゆみがアキラについて話してくれる。しかし、遺言書公開直後から消息を絶っているようだ。いつものように推理したあと、あゆみが次に何を調査すればいいか聞いてくるので、二郎の免許証を見せ、アキラと一緒にいたかどうか調べてもらう。


 ※主人公の推理




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