第七章

17年前の火事


 明神駅に行くと、村人が相変わらず騒いでいる。綾城家に行き、和人について聞いたあと、神田について聞くと、和人と神田は同じくらいの年だと言い、もしかしたら和人と神田が知り合いかもしれないと言う。

 明神駅に行き、村人と駅員と交互に話をしていると、別の村人から、いとこが首吊り事件の前の晩に人影を見たという話が聞ける。その人に会いに裏山へと向かう。

 裏山に行っても誰もいない。呼んでも誰も出てこない。辺りを調べたあと、もう一度呼ぶと村人が現れる。話を一通り聞いたあと、免許証を見せると、昨晩見た人影は二人組で、片方がもう一人に寄りかかるようにしていたという。村人はその人物がキクだと言って逃げていってしまう。

 綾城家に戻るとこの前の婦人からはがきが送られている。はがきを調べユリの住所を確認する。早速向かおうとするが、まだ時間がある。熊田が戻ってきているというので、熊田医院に向かう。

 熊田はなにやら深刻そうな顔をしている。二郎について聞くと、熊田は警察病院に行き、もう一度検死をやり直させてもらったという。すると、体の一部から青酸反応が出たらしい。ところが、青酸について聞くと、青酸反応が出たのは右手の人差し指と中指の間だけだという。熊田の顔を調べると熊田がやたら張り切っている。はがきを見せると、ユリの名字が遠山であることを指摘する。熊田は以前に同じような事件がなかったか、新聞社に調べに行くという。主人公はとりあえず、八束町1丁目にある、ユリの家に向かうことにする。

 八束町に着き、駄菓子屋のおばあさんを呼ぶ。遠山ユリについて聞き、写真を見せると、確かにその人だという。はがきも確認してもらう。ユリについて聞くと、確かにこの辺りに住んでいたという。もう一度はがきを見せ、この辺りにユリの家が見あたらないと告げると、おばあさんはユリの家が17年前火事になり、その際、ユリは亡くなってしまったと告げる。ユリは必死の思いで赤ん坊を救い出した際、大やけどを追ってしまったらしい。赤ん坊について聞くと、その子は山本さわ子という人に引き取られたという。気づいたことを聞くと、先ほども身なりの立派な人が山本の家を聞きに来たという。山本の家は3丁目にあるというので、そこへ向かう。

 山本のアパートに行くと、一人のおばさんが現れる。ユリのことについて聞くと、詳しくは知らないと言う。火事のことについて聞くと、赤ん坊は左肩にやけどを負っているという。赤ん坊についていくと、その赤ん坊はその女性の母の経営していた孤児院に預けられたらしい。彼女はさわ子の娘のもと子といった。聞くと、さわ子は先日亡くなったという。赤ん坊について聞くと、さわ子はある事情から捨て子としてその子を育てていたらしい。その事情を聞いても教えてくれないが、その子供は何かに気づいたらしく、彼女の元を飛び出してしまったという。主人公はもと子に何か見覚えがある気がしたが、とりあえず、事務所に戻る。

 事務所に戻り、ユリの写真をあゆみに見せると嫉妬されてつねられる。推理をするが、手がかりが少なく、投げやりになる。そんな主人公を、あゆみが励ます。気を取り直す主人公。あゆみは無邪気に喜ぶ。主人公は熊田との約束を思い出し、新聞社へと向かう。


 ※主人公の推理




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