三章 山姥との対決
※いったいさんの語り
まつのすけはひのえ様のお告げに従い、夕暮れ迫る山道を奇怪ヶ森へと道を急いでいた。ススキに囲まれた道を歩きながら、周りを見ていると向こうで手を振っている人物がいる。行ってみると、そこにはいったいさんがいる。話してみると、彼は奇怪ヶ森に行くための手助けをしてくれるという。いったいさんはまつのすけに何でも願いの叶う三枚の札をくれるという。しかし、彼はこれをまつのすけが使いこなせるか心配だといい、試しに一枚使って見ろと言われる。
お札をもらい使ってみる。奇怪ヶ森のことを思って念じて見ろと言われるので、その通りにすると、なにやら風景が見えてくる。しかし、もう少しというときに、助けを呼ぶ声が聞こえてくる。もう一度強く念じて奇怪ヶ森を探すが、また助けを呼ぶ声が聞こえる。そこで、今度は声に注意して探してみると、声に聞こえてくる場所を見つけることができる。そして、次に目に飛び込んできたのは、まつのすけに助けを求めるおうめちゃんの姿だった。そしてその次に、恐ろしい顔が目の前に現れる。
いったいに自分の見たことを告げると、いったいはそれが山姥だという。まつのすけに、おまえではかなわないから奇怪ヶ森に行くよういうが、山姥の家に行くと強く主張すると、いったいがもう一枚のお札を使って、まつのすけを山姥のところに送り届けてくれる。その際、最後の一枚も渡してくれる。(ちなみに、奇怪ヶ森に行くというと、この章の始めに戻される。)
イダテンの力で、『千里眼』でみた山姥のところについたまつのすけ。右に行くと地蔵が並んでいる。上に行くと、通路に泥水がたまっている。この上を歩くと転びそうになる。そこで、今度は走って泥水の上をわたってみると、転んでどろんこになってしまう。しかし、この場は体を振るって泥水を吹き飛ばすことができる。
さらに上に行くと、突然山姥が現れる。急いで逃げるまつのすけ。このとき、再び泥水の上を走って渡ると、転んで泥まみれとなる。今度は振り払う余裕が無く、そのままの姿で逃げることにする。
お地蔵の並んでいるところまで逃げ、一番右の空いているスペースに入ると、山姥の声が聞こえてくる。そして山姥が現れるが、まつのすけは山姥が去るまで何もせず(ボタンを押さず)、じっと地蔵のふりをする。山姥は「いつもの手を使うか」とつぶやきながら帰っていく。
先ほどの道にやってくると、今度はおばあさんが一人いる。話しかけると、彼女は目が弱くて道がよくないので、自分の家までつれていってくれないかという。了解し、彼女の家までつれていくと、彼女は今日はここで泊まっていかないと言う。おうめちゃんを捜すと言っていったん申し出を断るが、周りも暗くなってきており、迂闊に動けない。結局、おばあさんの申し出を受けることにした。
部屋に入り、いろりのある部屋へとやってくる。おばあさんの顔を見ると、ますます顔色が悪くなっている。周りを見ると、いろりに鍋、それに引き戸が二つ見える。鍋について聞くと、まだ中にはお湯しか入っていないと言う。引き戸にかけてあるつっかえ棒について聞くと、その中に保存食がしまってあるという。顔色の悪さを指摘すると、明かりの具合のせいだという。虫の音が聞こえないことを告げると、山姥がみんな食ってしまったという。もう休んだらと言われるので、まつのすけは隣の部屋で休むことにする。
夜、眠っていると、変な音が聞こえてくる。話しかけると、朝ご飯の準備をしているのだという。気にせず眠っていなさいと言われるが、目が覚めてしまう。引き戸まで行き、開けようとするが開かない。もう一度開けようとしても開かないので、しびれを切らし、蹴りつけると、部屋の壁の土が一部はがれてしまう。
はがれた壁を見ると、どうにも気になってほじくりたくなる。ほじくっていると、おばあさんから変な音がすると声をかけられる。いったんやめるまつのすけだが、再びほじくり始める。すると、壁がはがれて、竹の骨組みがあらわになってしまう。それを足がかりにして上っていくと、天井に出る。
天井を進むと、山姥の姿を見つける。ここが山姥の家だったのだ。さらに進むとおうめちゃんが縛られている姿を見つける。湯気が出ているところに行き、部屋の方を向かない(コマンドに「おりる」が表示されない状態)で辺りを見ると、縄が結んであるのが分かる。縄を見ると、先に鍋がつるしてあるのが分かる。縄をほどくと、煮えたぎったお湯が部屋にぶちまけられる。舞い上がった灰で部屋は真っ白になり、山姥は顔を押さえて走り回っている。その隙に山姥の部屋に飛び降りる。
自分の部屋の引き戸にかかっていたつっかえ棒をはずし、引き戸を開ける。すると、山姥はその部屋の中にも入るようになる。タイミングを見計らって戸を閉めると、山姥を閉じこめることができる。忘れずつっかえ棒で戸が開かないようにした後、おうめちゃんの閉じこめられている部屋の引き戸のつっかえ棒をはずし、中に入る。
中に捕らえられているおうめちゃんの縄をほどき、一緒に部屋から出ると、左の部屋から山姥の叫び声が聞こえる。まつのすけはおうめをつれ、必死で逃げ出した。
山道を抜け、山姥の家も見えなくなった頃、二人は一息を入れる。おうめちゃんと話すと、お札のことを思い出す。また、おうめちゃんは長老から伝言を預かっているという。
伝言の後、下に移動するとイダテンの術で上ってきた崖に出る。何とか降りる方法はないかとおうめちゃんに相談すると、がけの下に飛び移れそうな岩があると指摘される。そのとき山姥の声が聞こえてくる。急いで崖を飛び降りることとなる。
崖をうまく降りたまつのすけたちだが、山姥は一気に飛び降りてくる。必死で逃げるまつのすけたち。
うまく逃げ切ったまつのすけたちは、再び崖にやってくる。
崖をうまく降りてもなお、山姥は追いかけてくる。
まつのすけたちは、川のところまでやってくる。左右を見ても渡れそうなところはない。おうめちゃんに話を聞くと、お札を使うよう言われる。船を出すように言われるので、念じるが、まつのすけは船がどんなものだか知らない。水の上に浮かぶものだと言われるので、そう念じるが、出てきたのは一本の丸太だった。まつのすけたちは丸太に乗り、急流を下ることにした。
急流の最後で、山姥は大きく立ちふさがる岩にぶつかり、不気味な悲鳴を残し視界から消えていった。やっとの事で山姥の魔の手から逃れたまつのすけとおうめは、次第にゆるやかになる流れに身を任せ、川を下っていった。まつのすけがおうめちゃんになぜ山姥に捕まっていたのかと聞くと、おうめはちゃんは、かきのすけから「奇怪ヶ森の場所も知らず旅している」と聞いた長老が、自分にまつのすけの道案内をするように言ったためだという。くぬぎまるとくりのすけもいたが、自分だけ山姥にさらわれてしまったのだという。おうめちゃんに話しかけると、向こう岸で誰かが手を振っているのを指摘される。
そこにはくぬぎまるたちが待ちかまえていた。彼らはこの奥が奇怪ヶ森だと教えてくれる。奇怪ヶ森への近道を選ばず、勇敢にもおうめちゃんを救うことを選んだまつのすけは、無事山姥からおうめちゃんを救い出し、その上奇怪ヶ森につくことができたのだった。
最後に、おうめちゃんと話すと、周りにいろいろな花があると教えてくれる。花を見ると名前が分からないので、取っておうめちゃんに聞いてみると、花の名前と花言葉を教えてくれる。
通路の花を正確な順におうめちゃんに渡すと、いったいさんから、ディスク版新鬼ヶ島前編のヒントを教えてもらえる。
いったいさんの話の後、奇怪ヶ森に誰かが入ってくるのが見える。まつのすけはみなに別れを告げ、奇怪ヶ森へと入っていくのだった。