二章 かんざし盗難事件
※いったいさんの語り
大きくなったりんごはある日、ひのえ様の御告げを聞く。その後、りんごは目を覚ます。どうやら夢を見ていたらしい。移動しようとすると、話し声がする。聞くと、男と姉御と呼ばれる人物が話をしている。彼女らはこの村で金を盗み、その小判を境内に埋めたとはなしている。匂いをかぐと二人のにおいを覚えることができる。さらに話を聞こうとすると、二人は立ち去ってしまう。
外に出て匂いをかぐが分からない。移動してから本殿を見ると、さいせん箱がある。匂いをかぐとしかられてしまう。地面の匂いをかぐと、二人のにおいが東側に続いている。
神社を出て、自分のうちに戻るとおじいさんがいない。外に出るとおじいさんがいる。見ると何やらわらを持っている。話した後、おじいさんはいなくなる。
奥に行くと、けちべえの家がある。さらに奥に行くと、きちべえの家がある。部屋の奥ではおくにというおばあさんが寝ている。聞くと、風邪で寝ているから、精のつくものでも食べさせれば…と言う。
更に奥に行くと、おじいさんがいっぱいのミカンを抱えている。聞くと、泣いていた子供をアブ付きのわらであやしていたら、母親にミカンと交換して欲しいと言われたと言う。
再びきちべえのところに行くと、「今日もおじいさんは元気かい?」と聞かれる。次に、けちべえのところに行き話を何度か聞くと、「そういえばおまえの家のじじいは、金にならないものばかり持ってそのあたりをうろうろしているが、たまには何かいいことでもあるのか?」と言われる。
鳥居のところまでやってくると、おじいさんが今度は柿を一つ持っている。聞くと、旅の人と交換したらしい。旅の人はひのえ神社にゆかりのある人らしく、今は神社の中にいると言う。
鳥居から神社に入ると、本殿の扉が開いている。中に入ると、いったいさんがいる。彼と話すと、次の様な事を言われる。
本殿の外に出て、賽銭箱の匂いをかぐとお金のにおいを覚えることができる。神社の東に行き、お金の匂いをかぐと、怪しいところを見つける。掘ってみると、中から小判が見つかる。しかし、りんごは小判を知らなかった。小判の袋を取ろうとするが、重くて持てない。
ここでは、呼びに言った人により展開が異なる。
庄屋の家に入り、おゆきを見ると、かんざしを探してみないかと、誰かから尋ねられる。分かったと答えると、かんざし探しが始まる。大通りを庄屋の家から左にいき、川を渡ったところに、茂吉という人物がいる。話を聞くと、彼の目の前にある家を買うか買わないかで迷っているという。
その先にいくと、宿屋がある。この主人はどうやら犬が苦手なようである。匂いをかぐと、あの甘い匂いがする。
その先には団子屋がある。主人の名前は「あんすけ」らしい。中では団子のいい匂いがする。
団子屋のとなりにはてっぺいがいる。はなすと、先に進むと橋があると教えてくれる。
大通りを下にいくと、神社通りに出る。きちべえの家にいくと、おくにが元気になっっている。きちべえに話を聞くと、お礼を言われ、また、神社にかんざしはなかったと言われる。
神社の鳥居の手前に、おえのという女の人がいる。話すと、小判を見つけられなかったことを残念に思っているようだ。
よくべえときちべえの家の間に、ごろさくという男が立っている。話しを聞くと、彼は宿屋の主人と幼馴染みだという。
橋に行っていろいろ調べた後、橋の手前のてっぺいに話しかけると、「オラの作った俳句が聞きたいか?」と言われるので、はいと答えると、俳句を聞かせてくれる。
そして、てっぺいは去っていってしまう。家に戻り、おばあさんに話しを聞くと、おじいさんはさっき一度帰ってきたが、また出かけていったという。
茂吉のいた空き家に行くと、おじいさんがいる。おじいさんは今度は金の仏像を手に入れている。
団子屋に行くと、あんすけが金の仏像(マリオ?)に見とれている。聞くと、この仏像を前から探していたらしく、おじいさんから団子と交換で譲ってもらったと言う。
橋に行くと、おじいさんが団子を抱えている。おじいさんはりんごに団子を分けてくれる。そしておじいさんは家へと帰っていく。
ごろさくのところに行くと、団子をくれと言われる。団子を渡すと、宿の主人はいぬが大嫌いだと教えてくれる。
宿に行き、主人に向かって吠えると、主人は助けを求めに行ってしまう。この隙に中を調べることにする。
娘の話を聞いたら、一旦宿を追い出される。そして神社の前にいるおえののところに行って、話をすると、おゆきがほかに母の形見を持っていないのかなとつぶやく。庄屋の家に行き、おゆきに話しかけるとにおい袋を見せてくれる。それもまた、母の形見だという。におい袋のにおいをかぐと、そのにおいを覚えることができる。
再び宿屋に行き、娘の部屋に行ってにおいをかぐと、におい袋のにおいをかぎ分けることができる。犯人と確信したりんごが思いっきり吠えると、手下の男が現れる。娘は男に何とかしろと命令するが、男は犬が嫌いでなにもできない。しびれを切らした娘は、手荷物の風呂敷を解き、中からサンゴのかんざしを取り出して身構える。
そこへちょうど宿屋の夫婦が入ってきて、そのかんざしに気づく。庄屋を呼ぼうとしたため、娘たちは逃げようとするが、りんごは袖をくわえて放さない。そして庄屋がやってきて、二人組の泥棒は御用となったのだった。
こうして事件を解決したりんごは、村中に広く名前を知られるようになったのだった。