第一章

あゆみとの出会い




 主人公が空木の助手として彼のところに身を寄せてから、すでに数ヶ月の月日が過ぎ去っていた。そんなある朝、空木事務所に、恐ろしい事件の幕開けを告げる電話のベルが鳴り響いたのだった。

 それは警察からだった。主人公は空木とともに現場へと向かった。

 主人公達が駆けつけた河原には、見知らぬ少女の死体が静かに横たわっていた。警官が現れるので、話を聞いてみる。死体は今朝川岸に浮かんでいたところを通りがかりの人が発見したらいい。死因はまだ分かっておらず、死亡時刻も分からない。警官は事故だと思うといっている。しかし、主人公は本当に事故なのかと考える。死体を調べようとすると、だめだと言われるが、発見場所は調べてもいいという。

 発見場所を2度調べると手帳が見つかる。取ると、それは高校の生徒手帳だった。手帳を調べると、「丑美津高校、1年Aクラス、小島洋子」と書かれている。写真の顔は確かに死体の少女のものだった。

 手帳を警官に渡すと、鑑識の人がやってくる。彼は、主人公に鑑識をやらせるよう、空木に頼まれたという。そこで、早速死体を調べてみることにする。

 死体を調べると、服に乱れはない。首を調べると、濡れた髪の毛がからみついている。そこで、その髪の毛を取った後、もう一度調べると、首を絞められたような跡があることを発見する。絞殺ではないかと思い鑑識に告げると、主人公の耳に聞き覚えのない少女の声が飛び込んでくる。

 そこには、死体の少女の名前を悲痛な表情で叫ぶ、一人の少女がいた。名前を聞こうとするが、取り乱してしまっており話にならない。そこへ、もう一人男が現れ、自分が話を聞くという。男は小島洋子の担任の日比野と名乗った。話を聞くが、やはり彼も動揺しているようであまり話にならない。話が聞ける状態でないと考えた主人公は、ちょうど空木から呼ばれたので、事務所へと戻ることにする。

 事務所へ戻った主人公は空木から、犯行時間が昨夜の9時から10時の間だと告げられる。主人公は学校での調査において警察からも期待されているらしい。先ほどの少女を呼ぼうとすると、彼女が事務所にやってくる。

 名前を聞くと、彼女は橘あゆみと名乗る。彼女にアリバイについて聞くと怒られる。彼女を調べると、なかなかかわいいことが分かる。洋子のことについて何回か聞くと、あゆみは洋子と共に『探偵倶楽部』というサークル活動をしていたという。探偵倶楽部では、毎回テーマを決めて、調査した結果を報告しあっていたという。このとき、洋子が調べていたことが事件に関係しているかもしれないと、あゆみは告げる。洋子について聞くと、何について調べていたかは知らないが、その頃から洋子の様子がおかしかったという。いつも何か考え込んでいて、時々別人のような表情を見せることがあったらしい。

 主人公があゆみの話を元に推理をしようとすると、空木から一度洋子の家に行ってみるように言われる。そこで、あゆみの案内の元、主人公は洋子の家へと向かった。


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九章 十章 十一章  十二章 エンディング おまけ
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