第七章

崖の上で…




 電話の音で、主人公は目覚めた。めまいがしたが、何とか、あゆみに薬を飲まされたことを思い出す。辺りを調べると、睡眠薬のビンが見つかる。机の上を調べると、あゆみの書き置きが残されていた。

 ※あゆみの書き置き

 主人公は、いても立ってもいられず、書き置きを握りしめ事務所を飛び出したのだった。


 田崎のアパートにやってくるが、手がかりはない。そこで、町を探してみることにする。

 ※あゆみちゃんを捜せ!(町のMAP)

 町であゆみらしき少女が見つかるが、話しかけてみると人違いだと分かる。しかし、移動しようとすると、繁華街であゆみらしき少女を見つけたという。早速繁華街へと向かう。

 繁華街で呼び込み話しかけても気づいてくれない。人通りを調べると、酔っぱらいと目が合ってしまう。その後、その酔っぱらいに絡まれ、何もできなくなってしまう。このままではいけないと考え、移動しようとするが、移動もさせてくれない。困って呼び込みに声をかけると、呼び込みはうまく酔っぱらいを店内に呼び込んで助けてくれる。

 呼び込みに話を聞くと、駅に行くのならここを通るかもしれないと教えてくれる。その後、気づいたことを聞くと、仕事に戻ってしまう。辺りを調べると、呼び込みが二人連れにしつこく話しかけている。よく見ると、その二人のうちの一人は浦辺校長だった。もう一人の人相の悪い男には主人公は見覚えがなかった。考えていると、主人公は後ろから声をかけられる。

 それは、洋子の母親の秋江だった。彼女はあゆみのことで話があるという。聞くと、あゆみは今日の午後6時頃、洋子の家にやってきたのだという。彼女は思い詰めた顔で洋子に線香をあげた後、「…さよなら」と言って帰っていたのだという。秋江はその様子が気にかかり、主人公に相談しようとしたがつながらず、探していたらしい。秋江に書き置きを見せた後、田崎のことを聞き、あゆみのことを聞くと、秋江も無茶だという。主人公は頭から彼女の協力を拒んだことを反省する。

 そのとき、主人公はふと考えた。あゆみが一人で田崎に問いただすために睡眠薬を飲ませたのなら、彼女はすでに田崎の居場所をしているのではないかと。主人公が再び田崎のアパートに向かおうとしたそのとき、秋江があゆみの写真を渡してくれる。それを持って主人公は田崎のアパートへと急ぐ。

 アパートに行き、手前のドアのノブを調べると、物音が聞こえる。窓を調べると少しあいている。耳を澄ませると、隣の部屋からテレビの音が聞こえる。すると、隣の住民が姿を現す。あゆみの写真を見せると、確かにここへ来たという。彼女について聞くと、今日の4時頃、田崎の声がして出てきたときにあゆみを見かけたという。田崎は走っていってしまい、預かっていた小包を渡し損ねたという。小包について聞いたあと、小包を見せてもらうと、そこには「丸福村7-4 田崎ふみ」と書かれている。丸福村について聞くと、東北の小さな村だという。ふみについて聞くと、田崎の母親だという。あゆみのことを聞くと、彼女はこの住所をメモして帰ったらしい。主人公は急いで丸福村へと向かった。

 丸福村にやってきた主人公は、田崎の母ふみに会った。彼女は「敏夫がまた何かやったんですか?!」と繰り返す。ふみに書き置きを見せた後、田崎について聞くと、彼はカッとなると何をするか分からないが、根は優しいという。都会暮らしが長く、あれていた時期もあったそうだが、浦辺が正しい道へと導いてくれたのだという。それだけ話すと、ふみは田崎が人殺しをしたと考え、泣き出してしまう。

 そこへ、ほかの村人がやってくる。彼は女の子をここへ案内する途中、田崎を見かけたという。田崎は彼を見るなり逃げ出してしまったという。男にあゆみの写真を見せると、連れてきた少女はあゆみに間違いないという。彼女は田崎を追って崖っぷちに行ってしまったらしい。危険を感じた主人公は崖へと急いだ。

 崖っぷちへ駆けつけた主人公は田崎に捕らえられたあゆみを見つけた。彼の手には光るものがあった。説得を試みるが、彼は逆上しているらしく、あゆみを殺して自分も死ぬと言い張る。隙を見せたら飛びかかろうと考え、主人公は事件から手を引くと告げる。しかし、田崎はだまされない。一か八か飛びかかろうとすると、タイミング良く強風に田崎が顔を背ける。その隙に飛びかかろうとするが、田崎に気づかれ、あゆみへと包丁が振り下ろされる!


 …しかし、彼に人を殺すことはできなかった。彼は寸前で包丁を止め、がっくりとうなだれたのだった。


 観念した彼は、正直に語り始める。

 ※田崎の告白1

 田崎の話に嘘がないことを確認し、今度は小島洋子のことを訪ねる。

 ※田崎の告白2

 「なぜ今まで話してくれなかったのですか?」という主人公の問いに、彼は答えた。

 ※田崎の告白3


 許してほしいという田崎に、あゆみは優しく声をかけた。彼女は田崎の言葉に嘘は無いと言う。そして、主人公に向かって言った。

「ごめんなさい…」

と。そんなあゆみに、主人公は答えた。

「……あゆみちゃん、よかった無事で…」

 そして、夕闇迫る北の海を、3人は後にしたのだった。


 翌日、二人は帰ってきた。あゆみに書き置きを見せ、話を聞くと、主人公にもしものことがどうしようと考え、一人で向かったのだという。彼女は言った。

「……友達をなくすのは、もう、いやだもん…」

と。その言葉に、彼女が自分のことを心配してくれていたのを感じた主人公は、彼女にいい格好を見せようとする。…だが、チャックが開いていることを指摘され、大恥をかいてしまう。しかし、初めてあゆみの笑顔を見ることができ、主人公は満足だった。

 あゆみも元気を取り戻したところで、主人公は早速推理をする。


 ※主人公の推理


 そのとき、あゆみが午後の授業に間に合うと言う。主人公は彼女を送るため、一緒に丑美津高校へと向かった。


序章 一章 二章  三章 四章 五章  六章 七章 八章
九章 十章 十一章  十二章 エンディング おまけ
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