金田事件
警察署に着くと、婦警にとがめられる。誰か呼ぼうとし、自分が空木事務所のものだというと、担当のものを呼んできてくれる。現れたのは一人の刑事だった。彼は捜査1課の丸山と名乗る。彼に金田事件について聞くと、できる限り詳しく教えてくれる。
聞いた話を整理してみたほうがいいと言われるので、考えてみることにする。
主人公の推理は当時の警察の見解と同じらしく、丸山にほめられる。しかし、当時警察は浅川しのぶについて、もう一つの仮説を立てていたという。しのぶについて聞くと、それは、浅川しのぶ犯人説だった。そのことから、浅川しのぶの名はマスコミに報道しないよう指導していたという。学校からの要請もあり、聞き込みにも気を使ったため、直接の関係者以外は事件をよく知らないらしい。丸山の見解は、犯人は別にいて、しのぶはすでに殺されているというものだった。五郎のことについて聞くと、家に帰ってきた五郎が事切れていた源治郎を発見し、警察に通報してきたのだという。また、五郎は帰る途中で、一台の車とすれ違ったという。車のことを聞くと、黒い車と言うことしか分からないという。また、現場近くに急ブレーキの跡もあったという。このことからも、事件に車が使われた可能性が高いという。
主人公が、容疑者と思われる男が自殺していたことを切り出すと、内田輝彦と言う男が自殺していたと教えてくれる。内田について聞くと、内田は小さな町工場を経営していたのだが、源治郎によってその工場をだまし取られてしまったらしい。参考人として話を聞こうとしたが、事件の数日前から行方をくらましていたという。その数日後に死体となって発見したらしい。彼には動機もあったが裏付ける証拠がなく、また、他の容疑者もアリバイが崩せなかったのだという。そして今年、時効を目前にしているのだという。
主人公は事件のあらましはだいたい分かったと考え、事務所に戻って推理しようと考えていると、丸山から金田事件と小島洋子の事件と何か関係があるのか聞いてくる。そこで、『うしろの少女』のの話の元が浅川しのぶらしいということを告げると、また今度話を聞かせてほしいと言われる。主人公は事務所に戻ることにした。
事務所に戻り、主人公は推理をする。
そして、主人公はあることを考えつく。
主人公は、洋子が金田事件を知っていたかを調べるためにはまず、彼女の家に行ってみたほうがいいかもしれないと考え、洋子の家に向かうことにした。