第九章

しのぶと洋子




 学校前に行くと、あゆみがいる。彼女からは大した話は聞けない。他の生徒を呼ぼうとするが話に夢中である。聞き耳を立てると、なにやら噂話をしているようだ。あゆみを呼び、学校のことを聞くと、『うしろの少女』の噂がますます広まってきているという。『うしろの少女』のことを聞くと、最近、気味の悪いことが頻繁に起きているという。

 旧校舎に行くと、田崎がいる。ひとみを呼んでみるが、いないようである。田崎に、ひとみのことについて聞いてみるが、知らないらしい。

 再び学校前に戻り、あゆみにひとみのことを聞くと、ひとみが何か分かったと言っていたらしい。あゆみは、「自分もがんばらなきゃ」と言って、主人公に美術室によるよう告げた後、走り去っていく。

 職員室に行くと、日比野がいる。彼に浦辺のことを何度か聞くと、校長を疑っているのかと怒られる。彼が金田事件を知っているかもしれないと考え、彼に聞いてみるが、反応がない。『うしろの少女』に聞くと、その話はやめてほしいと言われる。そこで、ほかの先生を呼び、金田事件ついて聞くと、よく知らないと言われる。それでもしつこく聞くと、その先生は日比野に話を振る。日比野に金田事件について聞くと、確かに事件は知っているという。しかし、彼は話したくないと言って走り去ってしまう。

 旧校舎に行くと、ひとみがいる。どうやら、主人公との約束を忘れていたらしい。男のことについて聞くと、その男は洋子事件の翌日に初めて現れたらしい。また、その男は校長の知り合いだという。洋子のことを聞くと、ひとみは、生まれ変わって彼女の仇をとるといき込んでいる。しかし、彼は言ったそばからタバコをくわえ一服し始める。さらに、話を聞こうとする主人公にもタバコを勧めてくる。そんなひとみから、主人公は問答無用でタバコを取り上げ、叱りつける。そんな主人公の言葉に、彼は押し黙ってしまう。目を見るとウルウルしている。相当応えたようだ。そんな彼に気づいたことを尋ねると、彼はタバコを地面にたたきつけ、「河合ひとみはおおばかやろーだー」と言って走り去ってしまう。主人公はあゆみと美術室で会うことを思い出し、美術室に向かった。

 美術室に行くと、駒田がいる。金田事件について日比野が何か知っているかもしれないと駒田に告げた後、日比野について聞くと、彼はもしかしたらこの学校の生徒だったかもしれないと言う。しかし、当時日比野という生徒はいなかったとも言う。また、金田事件のことで黒い車についてふれると、駒田は何か思い当たる節があるようだ。気づいたことを聞くと、昔のことを思い出したのだという。

 その後、美術室にある女性の描かれた絵を調べると、あゆみが現れる。彼女は入ってくるなり、絵を見て、「洋子に似ている!」と言う。それも、鏡の前で話しかけてきたときの彼女に似ているという。主人公が駒田に、この絵のモデルは洋子ではないかと聞くと、洋子ではないという。この絵は昔の美術部員の描いたもので、モデルは浅川しのぶだという。駒田に作者を訪ねてみてはどうかと勧められ、主人公は作者の家へと向かった。

 絵の作者である、桂木良子の家にやってきた主人公は、彼女にしのぶについて尋ねる。しのぶは彼女の高校最初の友達で、行方不明になっているしのぶがどこかで寂しがっていると思って、あの絵を飾ってもらうことにしたという。彼女は素直でいい子だったのだが、急に派手になってしまったという。彼女が変わってしまったきっかけは、金田五郎との出会いだったという。『うしろの少女』について聞くと、良子はしのぶが死んだとは考えたくなく、信じていなかったと言うが、少し前にあることがあったという。


 ※桂木良子の話


 洋子がここに来ていたことを知り、洋子のことについて聞くと、彼女は話し方から仕草までしのぶそっくりだったという。そして、彼女は帰り際にこう言い残したという。


 ※洋子の残した言葉


 彼女に洋子の手帳を見せると、自分が見たときとずいぶん感じが違って見えるという。彼女は知っていることは全て話したと言い、何かあったら連絡するという。最後にしのぶについて聞くと、彼女には仲のいい幼なじみがいたという。それは、内田という男の子だったらしい。内田の名前に主人公は反応し、内田について尋ねると、顔くらいしか知らないと言う。内田という人物が金田事件の容疑者だ告げると、その内田という男の子は事件の後、すぐに転校してしまったという。主人公は桂木にお礼を言い、事務所へと戻った。

 事務所に戻り、推理をする。


 ※主人公の推理


 そして、さらに考える。


 ※主人公の考え


序章 一章 二章  三章 四章 五章  六章 七章 八章
九章 十章 十一章  十二章 エンディング おまけ
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