<その2 あやかしたち>
つれられていく途中で、イノシシ男にあやかしなのかと尋ねると、人間はそう呼んでいるという。そして主人公はさらに奥へと連れられていった。
イノシシ男はある建物までやってくると、長老の名を呼ぶ。長老はイノシシ男のことを『亥太郎』と呼び、用件を聞く。亥太郎が長老に、小次郎と小紫が知らずの森に入っていったことを告げると、長老が詳しい話を主人公に聞いてくる。そして詳しく話をすることとなった。
小次郎と話した内容を聞かせて欲しいと言われるので、森の中で何か見なかったかって聞かれ、茶色で丸いものを見たと答えたら竜巻になって去っていってしまったことを告げる。長老はその丸いものを『土ころび』と呼び、小紫と小次郎は、この土ころびが『はじまりの森』へ案内してくれると信じて探していたという。そして、長老と亥太郎は主人公のことを無視して旅立ちのことについて話し始めてしまう。
長老に小紫のことについて聞くと、どうやら知らずの森の奥まではじまりの森を探しに行ってしまったらしい。はじまりの森の話を聞いて、主人公は小紫が山の神様にお願いに行ったのだと考える。そして、どうして森を引っ越さなければならないのか聞くと、あのあや様の森を人間が切り倒してしまったからだという。なんでもあのあや様の森は山の神様から頂いた特別な森らしく、まわりの森の命の源になっていたらしい。今夜森を出ることを聞き、小紫はどうなってしまうのか尋ねると、曖昧な答えしか返ってこない。そしてお前では何もできないからもう帰るようにと言われる。そして長老はお宮の中に引っ込んでいってしまう。
お宮の前で亥太郎に小紫についてもう一度尋ねると、どうして小紫の名前を知っているのかと聞かれる。そこで、小紫との出会いからこれまでのことを話し、おイネさんから聞いた伝言、知らずの森のあやかしにあや様が預けたあるものがないとはじまりの森に行けないことを告げる。また、長老について聞くと、今はお宮にこもって旅立ちの方向を占っているという。そこで亥太郎に土ころびのことについて聞くと、毛むくじゃらで一つ目のあやかしだと言う。満月について聞くと、満月は不思議な力を持っていて、森の精気が強くなるのだという。また、満月の夜は知らずの森には入っていけないことになっているというので、聞いてみると、よく分からないと言われる。他に知らずの森について知っていることはないかと聞くと、『風の山』というのがあるという。知らずの森のどこかから風の山に行けるらしい。また風の山とは、はじまりの森がある場所なんだという。
亥太郎から、そろそろ帰った方がいいと言われる。道は知っているかと聞かれるので、知らないと答えると、亥太郎は困ってしまう。(知っていると答えると一旦森で迷ってからでないと話が進まない。)そして、やっぱり小紫を探しに行くと告げると、亥太郎は説得するのをあきらめ、里の誰かに知らずの森について聞いてみるといいという。 右の方に進んでいくと、沼がある。見るとなにやらあぶくがある。まわりを見るとぬかるんだ地面に小石が落ちている。あぶくを見ると、どうしても気になるので、小石を拾って投げてみる。するとカチーンという音がしてあぶくが消えてしまう。自分の手を見ると小石を拾ったせいでドロだらけになっている。そこで沼で手を洗うことにする。
一旦移動してから再び沼に来ると、また沼からあぶくが立っている。そこで、この状態のまま沼で手を洗うと、突然、沼から何かが飛び出してくる。どうやらカッパのようだ。カッパにあいさつすると、カッパは『高太郎』と名乗る。何をしているのかと聞くと、この沼での泳ぎ納めをしているのだという。さっき誰か小石を投げなかったかと聞かれるが、無視する。知らずの森のことを聞くと、どうして聞きたいのかと聞かれる。そこで、小紫が知らずの森の奥に入っていってしまったことをつげるが、結局知らないと言われる。土ころびについて聞くと、何か思い出したら教えてくれるという。
亥太郎のところに戻り、高太郎から何も聞けなかったことを告げると、『やまびこ』を探して見ろと言われる。高太郎にやまびこについて聞くと、林に向かって叫んでみるといいと言われる。
ひとつ手前に戻り、叫んでみると、声が聞こえる。声の聞こえた方に進むとまた一人のあやかしがいる。知らずの森のことについて聞いてみるが、あまり知らないと言われる。どうやらこのあやかしはやまびこでは無かったようだ。そのあやかしはムジナの長五郎だと名乗る。しかし、知っていることは話してくれるという。知らずの森について聞くと、あの森は不思議な森で、満月の夜は特に危ないらしい。しかし、あや様が山の神様のところにたどりついたのも、満月の日だったという。また、知らずの森の進み方を聞くと、そのわけを聞かれる。小紫を追うと答えると、何故名前を知っているのか不思議がられる。直接教えてもらったことを話すと、あやかしがよそ者に名前を教えるのは愛の告白のようなものだという。土ころびについても聞いてみるが、知らないと言われる。結局もう一度やまびこを探すこととなった。
高太郎に土ころびについて何か思いだしたかと聞くと、誰かにそれについて言われたという。しかし、何故かそのことを思い出して腹が立ってきたらしく、沼の中に姿を消してしまう。長五郎のところに行ってそのことを聞くと、どうやら『あまのじゃく』が原因らしい。あまのじゃくについて聞くと、それは頭に一本角を持った鬼で、素直に話すことが出来ないと言う。亥太郎のところに行ってあまのじゃくについて聞くと、あまり関わりたくないと言われてしまう。
長五郎がいたところから下に行き、叫ぶと、右の方からやまびこが帰ってくる。右に行き、再び叫ぶと声が帰ってくるが、叫んだ言葉そのままを返してくるだけで、会話にならない。 やまびことの話し方を聞こうとお宮まで戻ってくるとみんなが集まっている。高太郎に話しかけると、やまびこを呼んできて欲しいと言われる。話し方が分からないと言うと、「庄助どーん!寄り合いが始まるからさっさと来ーい!」と言えば降りてくると言われる。
やまびこのところに行き、言われたとおり「庄助どーん」と叫ぶとやまびこの庄助が木の上から降りてくる。知らずの森について聞くと、帰り方を聞きたいのかと言われる。違うと答え、小紫を追いかけたいと告げる。すると、やまびこは今朝一瞬小紫を見たという。詳しく話を聞くと、やまびこが今朝知らずの森の入り口辺りを散歩していたとき、土ころびにあったのだという。土ころびが逃げたのと逆の方へ逃げ出したらしい。なんでも、土ころびは常に森の奥の方へ逃げていくので、追っかけてはいけないそうだ。そしてその逃げる途中、足跡を聞き、振り返ると誰かが土ころびを追って森に入っていったのだという。またさらに知らずの森について聞いた後、土ころびのことについて聞く。なんでも土ころびは知らずの森のあやかしのようなもので、千年生きた土ころびは言葉を話すことが出来るのだという。そしてさらに尋ねると、土ころびだけが霧を操って知らずの森を自由に行き来できるので、はじまりの森に行くには奴を追いつめることだという。そして、あまのじゃくが知らずの森のところで、土ころびについて何か言っていたという。とりあえず、主人公と庄助はお宮への方へと向かった。 お宮の前まで行くと、長五郎からあまのじゃくが知らずの森の入り口のところにいたと教えてもらえる。そこで日が沈む前に、さっそく森の入り口へと向かった。 森の入り口には、情報通りあまのじゃくがいる。そこで彼に話しかけることにした。
※あまのじゃくとの会話
あまのじゃくと話をし、「ついてくるな」と言われるので、ついていく。あまのじゃくに話しかけると、こう答えてくれる。「その場所はここから北に行って北、東、北、西と行ったところだ」
そして移動しようとすると、最後に「土ころびが逃げたら後を追わないことだ」と言われる。そして、いよいよ主人公は知らずの森の中へと入っていった。
※知らずの森の進み方
正しい手順を踏むと、まわりに霧が立ちこめ、森を抜けることが出来る。
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