3日目 再会

<その2 知らずの森>




 橋を渡ると、家が一件見える。あれが辰夫の家かと考えていると、ちょうどそこへ一人の老人が通りかかる。その老人にあいさつすると、その人は辰造の漁師仲間の八平という者だという。辰造の家について聞くと、やはり目の前にある家だという。さらに話すと、あやしの里について聞いたことがあるかと聞かれる。「ある」と答えると、この村のそばの森の奥にあやしの里と呼ばれる、あやかしの達の住んでいる山里がある、と言う。しかしそれはすでにおイネから聞いた話だった。そして八平は用事があると言って行ってしまう。

 辰造の家の前の井戸の前にやってくると、確かに大きなタライがある。中にはウナギと川魚がいる。そこで早速魚を捕ることにする。


 ※魚を捕まえよう!


 魚を捕まえ終わると、辰夫が帰ってくる。そして早速辰造のもとへ魚を届けることにする。辰造に届けると、一緒に配達にまわる。そしておはまにアユを届けたところで、駄賃のメンコをもらうことが出来る。主人公はそれを持って急いで学校へと向かった。

 学校に行き、校庭へと行って、早速メンコの勝負をすることにする。


 ※メンコで勝負!


 勝負に勝つと、仲間として認めてもらえる。また呼び名を変なあだ名から別のものにするか聞かれる。別のものにしてもらうと「○ッチン」と言う呼び名になる。また、偉そうな子は将太という名前だと名乗る。将太にメンコで勝負を挑み、勝つと今度は「メンコ名人」と呼んでもらえるようになる。

 森のことを聞くと、懐中電灯を見つけたのは『知らずの森』と言うところらしい。詳しく聞くと、親には近づかないよう言われているが、カブトムシを捕るためこっそり行っているのだという。行きたいと言うと、つれていってくれる。

 知らずの森に着き、なんで知らずの森というのか尋ねると、中に入ると深い霧に包まれて二度と出てこれなくなると言う言い伝えがあるからなのだという。しかし将太は、これがあるから大丈夫、と方位磁石を持ち出す。そして一行は森の中へと入っていったのだった。

 森に入るときに少しまわりを見ていた主人公は、いきなり将太達とはぐれてしまう。一人では迷いそうなので、一旦もどることにする。

 森の外に出て、将太達を呼ぶと、将太達が森から出てくる。主人公は彼らに謝った後、懐中電灯を拾った場所について聞くと、森の奥の地蔵辺りだという。霧があるときこの地蔵の先には絶対行ってはいけないと言われているらしい。そして再び、一行は森の中へと入っていった。

 森に入ったところで、女の子についての話をする。その後、再び進もうとしたとき、すえきちがカブトムシを発見する。そして将太達はみな主人公をおいてさっさと森の奥へ入っていってしまう。主人公は仕方なく、一人で進むことにする。しかし一人ではあまり奥に行くことは出来ない。今いた位置から右へ1つ、下に1つ行くと、目の前にホタルが飛んでいる。ホタルを見ると誘うようにとんでいってしまう。ホタルの飛んでいったほうへ行くと、そこにはどんぐり上人の地蔵がある。地蔵を見ていると、先ほどのホタルを見つける。ホタルを見るとまた誘うようにとんでいく。そして、主人公はその後を追ったのだった。

 ホタルをおった先には、あの女の子がいた。彼女に話しかけると、何故ここにいるのかと尋ねられる。そこで、とっさにカブトムシを取りに来たと嘘をついてしまい、本当のことが言えない。しかし、女の子の顔を見て本当のことを言おうと決心し、「君を探しに来た」と告げる。理由を聞かれるので、答えようとすると、女の子は、懐中電灯のことだと早合点してしまう。女の子はすまなそうに、無くしてしまったことを告げ、向こうの方も調べてくる、と立ち去ろうとしてしまう。主人公は慌ててそれを止め、懐中電灯はもう見つかったことを告げる。それを聞いて女の子はうれしそうに笑みを浮かべた。

 その後、女の子はどうして自分を探していたのか、再び聞いてくる。それに対して、懐中電灯のことを言うと、さっき聞いたと言われる。お礼がしたかったと答えると、そんなことは別にいい、と言われる。どうしても本当のことが言えない。しかし、勇気を出して、「君に会いたかった」と告げると、女の子もそう思っていたと答える。しかし、それは別れを言いたかった、ということだった。三日後に旅立つことを長老が決めたらしい。住所を教えて欲しいと聞く主人公に、女の子は、もう人間と会うこともなくなると言う。そして、自分があやしの里に住む者だと告げる。

 それを聞いて怖くなったか、と聞かれる。(「うん」と答えると女の子は悲しそうな顔をする。「いや」と答えると、それでも会いたかった、ということになる。)「いや」と答え、もしかしたらそう思っていたけど、それでも会いたかったと告げると、女の子は主人公に、「だれにも話さないと約束できるか?」と聞いてくる。「うん」と答えると、女の子はボソッと「小紫」とつぶやく。聞き返すと、それが彼女の名前だと言う。そして、人間に名前を話すのは初めてだとも・・・。本当は里のしきたりで、人間に名前をあかしてはいけないことになっていたのだという。だがそれでも、もしもう一度会えたら名前をあかそうと思っていたらしい。どうして、と聞くと、女の子は、よく分からないけど、主人公が何か懐かしいような感じがして、名前を覚えておいてもらいたいと思ったからだと言う。主人公がその名前を忘れないと答えると、女の子、小紫はにっこりと微笑んだのだった。

 何故森を出ていかなければならないのか尋ねると、森の力が弱くなってきたからなのだという。しかし、小紫はまだあきらめていないと言う。手伝いたいという主人公に、小紫は無理だと告げる。

 そのとき、どこかから呼ぶ声が聞こえる。どうやら将太達が探しに来たらしい。立ち去ろうとする小紫に、主人公はまた明日会いたいと告げる。もう一度あって、詳しい話を聞いて、力になりたいのだと。小紫は少し考えるが、「明日、あや様の森で」と言って、去っていってしまう。

 霧がはれ、将太達がやってくる。誰かいたのかと聞かれるが、主人公は誰もいなかったと答える。将太達に『あや様の森』について聞いてみるが、そんな森はないと言われてしまう。そして一行は森を後にしたのだった。


 ※なつやすみのえにっき


 ※その夜…


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