はじまりの森へ

<その3 風の山>



 霧がはれると、そこは強い風の吹く場所だった。まわりを見ると、どうやら切り立った絶壁の中腹らしい。ようやくここまでたどりついたことを小紫と話した後、どちらに行けばはじまりの森に行けるか大土ころびに聞いてみる。しかし、土ころびはこの先には行けないのだという。小紫にもう一度聞いてもらうと、「かみさまやまのうえ・・、やまのうえかぜもっとつよい、いわおこる・・、おまえたちたいへん」と言う。『岩がおこる』という言葉の理解に苦しむ二人。大土ころびに聞いてみるがどうにも要領を得ない。そして土ころびは「返す」と言って傘を渡してくれる。聞くと、あや様が大切にしていたものらしい。どうやらこれがおイネさんの言っていた、山の神様に会うのに必要なものらしい。しかしどう使うのかが見当もつかない。どう使うのか土ころびに聞こうとすると、とばされる前に早く取れと言われる。言われたとおり取ると、土ころびは森で待っていると言って帰っていってしまう。

 土ころびが帰ると、霧がはれ、風もやむ。これからどうしようかと思案に暮れる二人。山の神様について話した後、上や下を見てみる。しかし直接ここから上に登れそうもない。傘も使ってみるが、よく使い方が分からない。小紫が、とりあえず向こうに行ってみようと指さすので、二人は右へと進んでいった。

 右に行くと、突然揺れがおこり、上から大きな岩が落ちてくる。間一髪で逃げる二人。しかし、その落ちた衝撃で、下の地盤にひびが入ってしまう。小紫と話すと逃げた方がいいと言われるので、急いで右へと逃げ出す。(ここは時間制限あり。一回時計が一回りするごとに地盤が崩れていく。三回時計が回ると下に落ちてしまう。結果、土ころびが助けてくれてもう一度このシーンからやり直しになる。)

 なんとか逃げ出したが、もう後には戻れなくなってしまった二人。どうしようかと小紫と話すと、小紫は前を指さし、岩の出っ張りを進んでいけば先に行けるのではないかという。まわりを見ると、たしかに崖の所々に岩が出っ張っている。本当にあんなところを行くのかと小紫に聞くと、それしか手はないと言われる。迷っていると岩が揺れ出すので、とりあえず岩に飛び移ることになる。しかし、岩は結構もろく、一人分の体重しか支えられそうにないことが分かる。そこで、主人皇后崎に行き、その後を小紫がついていくことにする。そうしているうちに、再び振動が起きて急いで主人公達は岩を飛び移り始めたのだった。


 ※決死の岩飛び


 なんとか逃げ延びた二人。やっぱり風の山はすごいところだと実感する。山の神様はどこにいるのかな、と小紫に尋ねると、この山の上にいると言うので、頂上のことなのかと主人公は感じる。上を見てみるが、頂上は全然見えない。傘を広げてみるが、やはりどう使えばいいか分からない。もう一度上を見た後、下を見ようとすると、小紫がこの先の端を見てみるという。その見に行った小紫が強い風にあおられて悲鳴を上げる。それを見て、どうやら上昇気流があるらしいと、主人公が答えると、小紫は感心する。その場所で、おもむろに傘を開いてみると、上昇気流で身体が持ち上がってしまう。小紫が慌てて主人公の服をつかむが止められず、二人ごと、上空にとばされてしまったのだった。

 しばらく舞い上がり、ようやくある岩棚にたどりつく。主人公は小紫に、傘の使い方が分かったと答える。傘を使って上昇気流を利用し、頂上を目指すのだと。そこでもう一度傘を開くが、今度は何もおこらない。どうやら、上昇気流を探さないといけないようだ。そう話していると風が吹いてくるので、早速傘を使う。が、すぐに風はやんでしまう。そしてその風の影響で後ろにあった岩が転がってきて、急いで二人は右に逃げ出したのだった。


 ※迫り来る大岩(その1)


 なんとか坂道を抜けると、行き止まりになっている。しかし、大岩は少し手前の狭くなっているところで止まる。助かったと一安心する主人公達だが、行き止まりの岩場にひびが入り始める。慌てる主人公に、小紫は上昇気流があるから傘を使えと指摘する。そこで主人公は岩場が崩れる前に傘を使い、再び空へと舞い上がっていったのだった。

 再びどこかの岩場にたどりついた主人公達。しかし、その時の衝撃で、大岩が転がってくる。


 ※迫り来る大岩(その2)


 なんとか渡りきると、再び上昇気流が起こる。そこでいったんは落ちながらもなんとか傘を使って上空に舞い上がったのだった。

 上昇気流に翻弄される二人。そしてしばらくして小紫が岩をよけろと叫ぶ。見ると目の前に穴のあいた岩が迫ってきていた。


 ※岩の間を抜けろ!


 ギリギリで岩をかわし、再び二人は上昇し始める。そしてようやく、二人は頂上らしき場所に降り立つ。しかし、そこには森は見あたらなかった。そのとき、ふと主人公は上まで飛びすぎたのではないかと思いつく。しかし、下の方を見ても絶壁が続くばかり。次に、主人公は神様を呼んでみようと提案する。そして実際に声を張り上げてみるが、反応はない。まわりを見ると、遠くに山々が見える。もしかして土ころびが山を間違えたのでは、と主人公がつぶやくと、小紫は落ち込んでしまう。まわりを見ると、大きな岩がひとつある。岩を見て、これを登ったところが本当の頂上だと思い、小紫に、岩に登ってみようと呼びかける。そして二人は岩へと登った。

 岩の上に出ると、満月が大きく輝いている。主人公はもう一回叫んでみようかと提案し、二人で叫んでみる。しかし、反応は、ない。やっぱりここに神様はいないと主人公が告げると、小紫はまた落ち込んでしまう。主人公が声をかけると、月がきれいだという。そして満月を見ると、もう既に満月は高く昇ってしまっている。あやしの里のものはもう旅立ってしまったかと心配する小紫に、主人公はちゃんと待ってくれているはずだと答える。もう一度月を見た後、主人公は小紫に、「帰ろうか?」と話しかける。迷う小紫。しばらくして、もう一度声をかけると、どうやって帰るのか聞かれる。そこで、やはり傘を使うのではないかと答える。そして帰ろうと傘を広げたとき、再び強い風がおこり、二人はさらに上へと舞い上がっていったのだった。

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